鍼灸マッサージ院ごぎょうのブログです
開業前や開業後のあれこれを綴ります
2019-06-06
みなさんこんにちは、
家の軒下や公園の日陰に咲いているアジサイに、
梅雨の気配を感じている今日この頃です。
突然ですが、ごぎょうではお灸をよく使います。
ツボを温めて五臓を補ったり、凝って硬くなってしまっているツボに熱を取るお灸をしたり。
用途は色々ですが、すべては『もぐさ』のチカラです。
もぐさの原料は【ヨモギ】です。
乾燥させたヨモギを臼でくだき、葉や茎を取り除く作業を何度も何度も繰り返します。
すると、少量のフワフワした毛のようなものだけが残ります。
これが、『もぐさ』です。
『もぐさ』は、乾燥したヨモギ200gからわずか1gしか取れないのです。
とっても貴重ですよね。
また、もぐさには良質もぐさと、粗悪もぐさがあります。
どっちがいいという訳ではなく、用途によって使い分けます。
このような、黄色くて柔らかい良質なもぐさは、
燃焼温度がマイルド。
ツボを補ったり、体を温めたりする時に使います。
一方、
このような、やや黒っぽくて、揉んだ時に堅いものが粗悪もぐさです。
燃焼温度が高い分、
肩がこり固まって熱を帯びている時や、膝関節痛など、
熱を取る時は粗悪もぐさが有効です。
冷やした方が熱は取れるんじゃないか、と思いますが、
そうじゃないのがミソです。
痛みや凝りの原因は、五臓が弱ったことで発生した熱=虚熱によるものと考えています。
いわゆる、風邪の発熱とはちょっと違った概念です。
弱りからきた熱なので、自力では発散することができず、
あっちこっちの経絡に飛んでいっては悪さをします。
そこで、発散できるくらいの熱量にして、外へ逃がします。
この場合は、熱を取ってくれる粗悪もぐさが有効です。
ヨモギは生薬として漢方に、
また、よもぎ餅として食材に使われたり。
あらゆる形に変化して私たちの生活に溶け込んでいます。
お灸がもっと身近なものになって、
みなさんの生活に浸透していけばいいなと思います。
ごぎょうでは、熱いのを我慢したり、痕が残るお灸はしていません。
(熱を取るお灸は少し熱を感じることがあるかもしれませんが、熱が抜けてスッキリする熱さです。)
ジーンと温かくて、おなかが動き出すような、やさしいお灸をしています。
鍼灸マッサージ ごぎょう